獣医師だより

新人獣医師の奮闘を紹介「2020 Mr I」

NOSAI道東で活躍する獣医師♠

新人獣医師勉強中

根室管内の北部を担う、根室北部事業センター。
春に大学を卒業し、獣医師として赴任したのは、東京都出身のI。
Iの獣医師人生がスタートした中標津町は、知床半島の付け根に位置し、町の半分を山林が覆うことから、特に冬は風が強く、格子状に防風保安林を配置した「格子状防風林」が独特の風景を作っています。
また根室管内で唯一の中標津空港が整備され、町の中心には大型スーパーなどが連なり根室地域の商業地として発展しています。
この町で、獣医師として歩み始めたIの学びながら働く姿を紹介します。

朝、診療受付~準備~診療へ

  • 出勤、今日は一番乗り?

  • FAXでの往診依頼の受付

  • 診療依頼の電話を受付

  • 今日診療する牛について先輩と相談

  • 薬品や診療用具を準備して…

  • 診療に出発~

流産かと思われた牛の診療

  • 流産かと思われた牛の診療

  • 胎児(気腫胎)がかなり大きくなっていて…

  • 手術室への搬入を連絡

  • 検査のため血液を採取

子牛の診療(2頭)

  • 下痢が続く仔牛の診療(2頭)

  • 抗生剤、ビタミン剤を点滴します

  • 診療内容を説明

食欲不振の牛を診療

  • 食欲不振の牛を診療

  • 聴診

  • 検温

  • 子宮触診…熱も下がって草も食べ始めたので、一旦様子見

蹄の治療

  • 蹄を痛めて、立てなくなった牛を枠場に入れて…

  • 趾の間が感染していました

  • 処置する前に蹄のバランスを整えます

  • 畜主さんに説明し、抗生物質を患部に塗り…

  • 包帯を巻きました

  • 足も腫れていたので抗生物質を注射

  • 薬の説明

超音波画像診断装置で診療

  • 超音波画像診断装置で妊娠鑑定ですが、この判断は難しいので先輩に同行してもらい…

  • 画像を確認してもらいながら診療

  • 胎児の状態を説明してもらっています

  • 別の牛舎でも超音波画像診断装置で妊娠鑑定。

  • 妊娠していなかった牛にホルモン剤を注射

  • いろいろアドバイスを聞きながら…

  • 繁殖台帳を記入して終了…

診療終了、事業センターに帰ります

  • 帰り道にタンチョウがいました

  • 診療した牛の状況を先輩に説明

  • 診療した牛から採取した血液や…

  • 乳サンプルを検査に出す用意

午後は、手術とカルテ書き

この日の手術は、自分で搬入をお願いした帝王切開(気腫胎)と第四胃変位の整復手術でした。
この日、自分の判断で帝王切開に踏み切りましたが、先輩獣医師の方々は帝王切開ではなく、産道から娩出できるとの判断でした。結局先輩方に見守られて手術室で産道から娩出させることができました。先輩方に索引する方向の指示等を受けながら胎子を娩出できたのはとても勉強になりました。
二頭目は牛の手術の代表格ともいえる第四胃左方変位(左四変)の手術でした。働き始めてから約30頭の手術をやらせていただいていますが、一朝一夕でできるようになるものでは有りません。この手術もベテラン獣医師にアドバイスをもらいながら執刀させていただきました。
どちらも見て学ぶことはとても難しいものでした。実際に手を触れて自分で考えて先輩方に優しく教えてもらって経験を積んでいます。

帝王切開の予定でしたが…

  • 気腫胎を産道から娩出させることに…

  • 他の手術牛を待つ先輩たちが手伝ってくれました

  • 気腫胎にチェーンを掛け、引き出そうとしますが出ません

  • 足にチェーンをかけて、ようやく引き出せました

四変の手術…

  • もう一頭の手術も担当することに…

  • 切開する場所が血管の近くなので、指示を受けながら慎重に…

  • 念のため付近の血管を止血

  • 腕が太くて入らない…

  • 先輩に四胃を出してもらいました

  • 四胃を固定します

  • 注意事項を聞きながら縫合

  • 縫合終了

  • 手術終了~!

  • 気腫胎牛の手術結果の報告

  • カルテを記入して作業が終了です

獣医師 Iから、獣医師をめざす皆さんへメッセージ

生まれ育った関東を離れて今春から根室北部事業センターに配属になりました。初めての一人暮らし、初めての北海道の冬、など不安なことも多いですが高校で進路を決めた時から憧れていた道東の地で獣医師として酪農業に携われることを嬉しく思っています。
中標津町は北に知床国立公園、西に阿寒国立公園、東に根室海峡がありとても自然豊かな町です。この広大な自然に囲まれた根釧台地で日々自分に足りない多くのことを学ばせていただいています。
産業動物の臨床は動物の命を扱うだけでなく、農家の方々の生活にも大きな責任を伴う仕事です。現場では大学で学んだこと以上の知識、技術が要求されますが全くできなかった直腸検査も先輩獣医師と一緒に練習させていただいてやっとできるようになってきました。
獣医師として往診に伺うようになって半年ほど経ちますが、勉強しなければならないことに直面しない日はありません。自分で勉強するのはもちろんのこと、先輩獣医師の方々、農家さんに優しく、時には厳しくご指導いただいています。間違えることや情けなく思うことも多々ありますが、憧れの地で獣医師ができることを嬉しく思って日々業務に携わっています。
右も左もわからない状態から色々教えていただいてやっと慣れてきましたが、まだまだ周囲の方々に迷惑をおかけしています。いつの日か皆さんのお力になれるよう尽力していきたいと考えています。


こんな風景の中を走って診療しています

中標津町は、面積約684.87平方km、北部は知床半島に連なる山岳地域、南部は牧場が広がる根釧台地の丘陵地域で、町の中心市街地は根室地域の商業地として発展しています。
町の北には、手軽に登山でき素晴らしい展望や高山植物が楽しめる「武佐岳」、地球が丸く見える「開陽台」や真っ直ぐな道が続く「ミルクロード」。東には源泉かけ流しで知られる「養老牛温泉」など道東ならではのスポットがたくさんあります。

  • 根室北部事業センター

  • 開陽台から望む武佐岳

  • ミルクロード

  • 養老牛温泉

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